キャンピングカーで『ひなんピング』医療的ケアが必要な子どもの避難支援ネットワーク構築をスタート

災害時の要支援者である「医療的ケアが必要な子ども」のいる家族の元へ、移動式避難所「キャンピングカー」を早期に届けるネットワークシステムを構築します。公益財団法人日本財団の補助を受け、2021年4月より、岡山大学、キャンピングカー事業者、医師・看護師ネットワーク、当団体4者協働による、実証事業を開始いたします。

医療的ケアが必要な子どもの避難の現状

在宅にて医療的ケアが必要な子ども(以下、医ケア児)とその家族ににとって、災害時の避難は自助しかありません。公的支援は災害発生から最低72時間後となります。また、現在のコロナ禍において、その公的支援による避難所は、ほとんどの自治体で整備が進んでいません。

西日本豪雨災害時には、要支援者のための公的避難所が機能しなかったこと、当事者家族に有効で十分な情報がなかったこと、災害は逃れたものの行き場所がなかったこと、かかりつけの医師・看護師が同じ被災者であったことなど、課題が浮き彫りになりました。

※医療的ケアが必要な子=生きるために日常的な医療的ケアと医療機器(気管切開部の管理,人工呼吸器の管理,吸引,在宅酸素療法等)が必要な子

『ひなんピング』の概要

避難手段としてキャンピングカーを活用

医療的ケアが必要である場合、衛生面・プライバシー面への配慮と、電源確保が必須となります。その両方を標準装備しているキャンピングカーを一時避難所として活用します。大人が5人就寝可能なベッドや家族のプライバシーを守れる装備を兼ね備え、医療機器を動かすための電源を確保します。

災害時には、医ケア児家族からのSOSと事前に登録されたキャンピングカーとをマッチングするシステムを構築します。

キャンピングカー 移動式避難所

医師・看護師ネットワークとの連携

被災地以外から支援に向かうために必要となるのが、要支援者の情報です。2014年の災害対策基本法改正により、各自治体には避難行動要支援者名簿の作成が義務付けられました。

また、「個別避難計画書」の作成が進められています。しかし、医師会、看護協会等、各団体にて話し合いは進められてはいますが、実効性がないのが現状です。そこで、家族自身がWeb上で簡単に楽しく「個別避難計画書」を作成でき、それを災害時にはオンライン上で被災地外の医師・看護師へ共有するシステムを構築します。

楽しく避難訓練

医師・看護師が常駐する避難訓練を実施します。災害時に避難行動を迅速に行うには、日頃からの準備や心構え、防災意識を持つことが最も重要です。避難訓練をキャンプイベントとして、医ケア時に、楽しく参加していただきます。

楽しく避難訓練